diary-sentencesのブログ

日々たらたらと小話的な物語的なのを書きます。

2019-08-25から1日間の記事一覧

第三十二話 F氏 2

トンボはF氏のシャツから離れようとはしなかったようだ。一晩中そこにとどまっていたと考えると、その執着心は尊敬に値するほどだ。しかしそのシャツを着なければ直接的な害はないのだから、そこまでは困らない。F氏は他のシャツを羽織って、荷物を持ち仕…